TOEIC公式問題集の効果的な使い方を徹底解説【今日から実践可能】

TOEICの公式問題集は、ただ何となく解くだけでは効果がありません。そこで本記事では、TOEIC公式問題集の効果的な使い方について、3つの観点から解説します。

TOEIC問題を実践形式で解きたいときの選択肢は、TOEIC公式問題集とTOEIC実践問題集の2つです。実践問題集ではなく公式問題集を購入すべき理由についても解説します。

実践形式の問題演習は、TOEIC対策に欠かせません。記事を最後までチェックして、TOEIC公式問題集の使い方をマスターしましょう。

目次

TOEIC公式問題集とは?

TOEIC公式問題集は、TOEIC試験の作成を行うETSが作成した問題集です。TOEIC公式が出版する唯一の問題集となります。

定期的に新しい公式問題集が出版されており、現在は7冊出版されています。価格は一冊税込3,300円です。問題はTOEIC2回分の400問収録されています。

リーディングセクションの一部は、スマホやPCにダウンロードして聞くことができます。また本番と同じ環境で問題を解くためにマークシートも同封されています。

  • ETSが本番のテストと同じプロセスで問題を作成している点
  • 公式スピーカーによるリスニング音声

以上の2つが、他実践問題集にはない、TOEIC公式問題集ならではの強みです。

なぜTOEIC公式問題集を使うべきなの?

TOEICの問題を実践形式で200問一気に解ける参考書は、TOEIC公式問題集だけではありません。TOEIC公式問題集以外にも、数多くの実践問題集が出版されています。

またTOEIC公式問題集よりも、他の実践問題集の方が収録問題数が多く、価格は安いことが多いです。具体的には、TOEIC公式問題集は模試2回分(400問)が収録されて価格は3,300円であるのに対し、実践問題集は同じ価格帯で模試3回分(600問)が収録されているものも珍しくはありません。

また人気のある実践問題集も、Amazonプライム会員であれば無料でダウンロードできたりします。

一見するとTOEIC公式問題集よりも実践問題集の方が良さそうですよね。それなのになぜ、実践問題集ではなく公式問題集を使うべきなのでしょうか?理由は以下の2つです。

  • 問題制作チームがTOEIC本番と同じだから
  • リスニングのナレーターが本番と同じだから

それぞれ詳しくみていきましょう。

問題制作チームがTOEIC本番と同じだから

TOEIC公式問題集の問題制作チームは、TOEIC本番と同じです。よって、TOEIC公式問題集を使用すれば、TOEIC本番に最も近い問題演習ができると考えることができます。せっかく問題演習を行うのなら、本番に近いレベルや質感の問題を解いた方がいいですよね。

TOEIC本番と同じ問題制作チームが作成している実践問題集は、このTOEIC公式問題集だけです。他の実践問題集は、全く別のところで作られた問題を習得しています。だからといって他の実践問題集は質が低いかと言われると、全くそんなことはありません。

ただしできるだけ本番に近い環境を再現するためにも、他の実践問題集ではなく、公式問題集を購入すべきです。

リスニングのナレーターが本番と同じだから

TOEICのリスニングテストでは、毎回ナレーターが同じです。同じ方がリスニング問題の問題文などを読み上げています。TOEIC公式問題集では、TOEIC本番と全く同じナレーターの方がリスニングの問題や説明文を読み上げています。

一方他の実践問題集の場合は、別の方がリスニングの音声を読み上げています。よってTOEIC公式問題集は、他の実践問題集と比べて、より本番に近い環境を再現していると言えます。

どのナレーターが読み上げる音声も聞き取れるようになるに越したことはありません。しかしやはりナレーターによって聞きやすい音声と聞き取りにくい音声があります。なぜならナレーターは、男性女性、出身国など様々だからです。実はTOEICではアメリカ英語のみならずイギリスやオーストラリア訛りの英語を話すナレーターの声も登場します。

本番と同じナレーターの音声でリスニング問題を解いて、少しでも本番慣れしておきましょう。

TOEIC公式問題集を解くメリット

TOEIC公式問題集を解くことによるメリットは以下の3つです。

  • 本番の問題形式に慣れることができる
  • 現在のレベルを知れる
  • 苦手なパートが一目で分かる

本番の問題形式に慣れることができる

TOEIC公式問題集を解けば、本番の問題形式に慣れることができます。TOEICはパート1〜7までの試験で、パート1〜4はリスニング、パート5〜7はリーディングです。

公式問題集では、パート1〜7までの全200問を一気に解けるので、本番と同じ感覚を体験できます。マークシートもついているので、まさに本番と同じ環境を再現できます。

実践問題集以外の参考書でTOEIC対策をする際は、一度に解ける問題の量は、多くても10問程度ではないでしょうか?10問だけ解いて採点をするのと、200問休みなく一気に問題を解くのとでは疲労度が全く異なります。

例えば10問の問題を解く際は簡単に解けても、200問一気に解く際は解けないような問題も出てきます。なぜなら問題を続けて解くことによる疲労で、頭が回らなくなってしまうからです。

TOEIC公式問題集を解くことで、本番の疲労感や、本番はどういった流れで試験に臨めばいいのかが分かります。特に試験数週間前からは、本番と同様に200問連続で問題を解いて、本番の感覚を身につけておくべきです。

現在のレベルを知れる

公式問題集を解くことで、現在のあなたのレベルが分かります。なぜなら200問一気にまとめて解くことで、TOEIC本番のような990点満点のスコアを算出できるからです。

TOEIC700点を目指しているのにTOEIC600点しか取れなければ「もっとがんばらなきゃ」となりますし、試験1ヶ月前で700点近いスコアを取れたのであれば「この調子で油断せずに頑張ろう」となりますよね。

このように公式問題を解くことで、自分がどのレベルにいるのかが分かり、学習の軌道修正ができます。

ただし、TOEICは配点が公開されていないので注意が必要です。TOEICの配点は1問何点と決まっているわけではありません。受験者全体の正答率など複雑な要素が絡み合って、TOEICの配点は決まっているようです。

よって本番と同じような方法でスコアを算出できるわけではありません。よって公式問題集で700点を取れたからといって、本番でも必ず同じようなスコアが取れるとは限りません。必ず誤差はあります。

またTOEICはそもそも、試験によってプラスマイナス50点程度の誤差が出ると言われています。よって公式問題集を解いて得たスコアは、あくまで参考程度に留めておきましょう。

苦手なパートが一目で分かる

TOEICの公式問題集を解けば、苦手なパートが一目で分かります。なぜなら全7パート200問をまとめて解けるからです。「パート5は30問中どのくらい正解できた」のように、各パートの正答率を算出することで、苦手なパートと得意なパートが一目で分かります。

TOEICでは、得意なパートをさらに伸ばすよりも、苦手なパートをなくす方が簡単ですし、優先すべきです。得意なパートをさらに伸ばすのは、時間がかかる割にはスコアにそれほど直結しません。

これは学生時代のテストを考えれば分かることです。95点の科目を100点にするよりも、70点の科目を90点にする方が簡単なはずです。苦手を改善するのに必要なのは、簡単な知識だけ。応用まで細かく学習する必要はありません。

TOEICは全部で7つのパートがありますが、どのパートも必要な対策が全く異なります。TOEIC全体をまとめて対策できるのは、単語学習と文法学習だけです。よって公式問題集を解いて苦手なパートを見極め、苦手なパートに絞って対策をしましょう。それがTOEICスコアアップへの近道になります。

TOEIC公式問題集の使い方

TOEIC公式問題集を解く時は、以下の3つの点を意識して使いましょう。

  • 200問まとめて一気に解く
  • 本番通りの試験時間、時間配分で解く
  • 解きっぱなしにしない

それぞれ詳しく解説していきます。

200問まとめて一気に解く

TOEIC公式問題集には、全部で400問の問題が収録されています。TOEICは1回の試験で200問なので、TOEIC公式問題集にはTOEIC2回分の試験が収録されていることになります。

通常TOEIC対策をする場合は「数問解いて採点」といった形で、小刻みに問題を解き進めていくことが多いのではないでしょうか?しかしTOEICの公式問題集を解く時は、問題を小刻みに解き進めてはいけません。TOEIC1回分、200問一気に問題を解きましょう。

なぜならそうしなければ本番の感覚を掴めないからです。数問解いて採点をするだけなら、わざわざ実践問題集を使う必要はありません。パート別の参考書を使って問題を解いて採点し、間違えた問題を復習すればいいだけです。

せっかく実践問題集を解くからには、本番と同じ試験時間の120分を確保して、200問一気に解いてしまいましょう。

本番通りの試験時間、時間配分で解く

TOEIC公式問題集を解く時は、本番通りの試験時間、時間配分で解きましょう。まずTOEICはリスニング45分、リーディング75分の合計120分間の試験です。よって公式問題集を解く時もリーディングの75分はタイマーなどで計りながら解きましょう。

リスニングに関しては、音声通りのスピードで解いていくだけなので、タイマーで時間を計る必要はありません。ただし問題の音声を聞いて、音源を停止しないようにしましょう。本番と同じ問題感覚で解くことで、音声が終わってどのくらいで解けばいいのか、どのくらいでマークをすればいいのかが分かります。

また公式問題集に付属のマークシートも実際に使ってみましょう。ただ問題を解くのと、マークシートにマークまでするのとでは、問題を解く時間に差が出ます。公式問題集を何度も繰り返し解きたい場合は、マークシートをコピーしましょう。そうすればマークシートを使って何度も問題が解けますよ。

TOEICは120分で200問の問題を解かなければなりません。120分で200問の問題を解くためには、秒単位での時間配分が必要になります。秒単位で時間配分をしなければ、パート7を解いている途中くらいで時間切れになってしまい、全問解き切ることができません。もしくは適当にマークシートに塗り絵をして終わりになってしまいます。

よって時間配分は事前に覚えておきましょう。また公式問題集を時間配分通りに解いてみて、感覚をつかんでおきましょう。TOEICの時間配分に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:TOEICスコアは時間配分で大きく変わる!秒単位で解説

解きっぱなしにしない

TOEIC公式問題集を解く際は、解きっぱなしにしないようにしましょう。解きっぱなしにするのではなく、復習をするべきです。なぜなら復習をして、次同じような問題が出たときに解けるようにしてこそ、スコアアップに繋がるからです。いくら問題を解いても、採点だけして復習をしなければ、次同じ問題が出ても全く同じミスをしてしまいます。

よってTOEIC公式問題集を200問解き終わった後は、採点をして復習をしましょう。復習では、その問題をなぜ間違えてしまったのかを、解説を読みながら考えます。分からない単語や文法があれば別のノートなどにまとめましょう。

どんどん問題を解き進めたくなる気持ちは分かります。しかしただ問題を解くだけになるのではなく、一度立ち止まって復習をしましょう。

「TOEIC公式問題集は高すぎる!」という方におすすめの実践問題集3選

実践問題集よりもTOEIC公式問題集を購入すべきですが、やはり価格で見ると実践問題集の方がお得です。よって公式問題集ではなく、まずは実践問題集を購入しようと考えている方も多いのではないでしょうか?

そこでおすすめの実践問題集を3冊紹介します。

  • TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問
  • TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2
  • TOEIC L&Rテスト990点攻略

それぞれ詳しくみていきましょう。

TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問

TOEIC(R) L&Rテスト 至高の模試600問には、模試3回分、600問の問題が収録されています。TOEICの実践問題集の中で最も人気といっても過言ではない一冊です。

価格は2,860円ですが、Amazonプライム会員がAmazonで電子書籍版を購入した場合、無料でダウンロードすることができます。Amazonプライム会員の方は、無料なのでとりあえず購入しておくことをおすすめします。

リスニング音声はダウンロードができ、解説やTipsも充実しています。

TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2

TOEIC(R)テスト新形式精選模試リーディング2は実践問題集の中でも、リーディング問題だけを集めた1冊です。1冊で試験5回分、500問のリーディング問題が収録されています。リーディング問題だけなので、リーディングが苦手な方やリーディングを重点的に学習したい方におすすめです。価格は2,090円です。

また同じシリーズで、リスニング問題を500問収録した実践問題集も出版されています。リスニングとリーディング、どちらか対策したい方を購入しましょう。

TOEIC L&Rテスト990点攻略

TOEIC L&Rテスト990点攻略は、990点満点の取得を目指す上級者向けの1冊です。価格は2,530円で問題数は模試1回分の200問です。価格と収録問題数の面で考えると、今回紹介する実践問題集の中では最もコストパフォーマンスが悪い1冊です。

しかし990点を目指すのに必要な上級者向けの問題を集めた1冊なので、すでにTOEIC800点以上を取得しており、990点を目指したい方にはおすすめです。解説をじっくり読んで、全ての問題を自分のものにしたら、TOEICスコアアップにつながりますよ。

まとめ

TOEIC公式問題集について解説しました。TOEICの問題演習をするのであれば、実践問題集よりも公式問題集を使うべきです。

TOEIC公式問題集は全部で7冊販売されていますが、全てを購入する必要はありません。まずは1冊購入して模試を2回分解いて、復習まで終わらせましょう。

公式問題集1冊分、丸々理解するだけでもTOEICスコアアップにつながりますよ。

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